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2015年10月12日月曜日

映画画報「The living corpse」(Zinda Laash)

パキスタンの古いドラキュラ映画「ジンダ・ラーシュ」(1967年制作)を観た。良かった。


では制作過程をどうぞ。
まず下絵です。

ペン入れ完了。チェコと言えば、絵本? シュヴァンクマイエル? アニメ?
ノンノン、チェコはグラインドコアの聖地でしょ!今聴いてるのはJIG-AI のベース・ヴォーカル、Burak がドラムしてるバンドDESTRUCTIVE EXPLOSION OF ANAL GARLAND


彩色開始。上の本はペルシャの古典「王書」(シャーナーメ)のビジュアルブック。楽しい。
ドラキュラを塗ります。右は「ファーマゲドン」。凄い勉強になる。これで二千円は安い。

楽器隊を塗り、右のダンサーも塗り始める。左はパキスタンのインティザール・フサイン短編集。小説は苦手だが、勉強だと思って読む。アジアの現代文芸を出す大同生命国際文化基金に敬意。イランは映画、小説、音楽など探せば割と出てるんだけど、パキスタンになると隣国なのにガクッと減る。

ヌスラット以外に探してやっと見つけたパキスタンの音楽。これ聴くイランとは逆隣のインドに近い物を感じる。劇中でも絵にあるようにストーリーに関係なく踊りだすシーンあったし(笑)。

はい、DVDと仲良く。

以下余談。以前から思っている事をつらつらと。
日本の漫画読者ってパクリパクリって揚げ足を取って喜んだり、それだけならいいけど、ネットで騒ぎ立てて、作家に謝罪させたり、絶版や回収させる人が多い気がする。それって結局自分の読みたい物を減らす事につながるんじゃないかなぁ。資料見て描いちゃダメみたいな雰囲気でさ、漫画家も最近じゃ自分で写真撮って来て資料にしてるって話も聞くけど、素人が撮る写真なんかたかが知れてるじゃん。空撮とか撮れないんだから、ますます平坦な画面構成の漫画ばかりになる。
 オレも漫画持ち込みした時に編集者に「できるだけ(資料)見ないで描きなさい」みたいなアドバイス?受けたよ。言っとくけど、誰も知らないような小さな出版社ね、そこで、こんなアドバイス受けるんだから、メジャーで戦ってる漫画家は大変だよ。なんで資料見て描いたらダメなの?イランとかラトビアを舞台にした漫画なんか、資料なきゃ絶対無理だよ。現地に写真撮りに行けって言うの?

それで、思うんだけど、じゃあ何で横尾忠則は訴えられたり、回収騒ぎにならないわけ?
例えばこれ


これを反転して、手の位置変えて、ひげ抜いたただけでしょ?オレの記憶が確かなら、横尾は別に出典明記したことないよ。しかも横尾のは確かポスターにもなってたから利益は出てるんだよね? でもこの写真家(や遺族?)に金を払ったって話は聞かない。

オレが言いたいのは、横尾が許されるなら、資料を参考にしてる漫画家も許されるべきだし、それが許されないなら、横尾だって許されるべきではない。